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セルフ・セラピーとその方法について

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セルフセラピーとは自分自身を癒し、はぐくむことです。それは「自分を気にかけいたわる気持ち」を念頭に置くことからすべてが始まると私は考えています。その際、自分の心の奥深くにある「わたし」の声に耳を傾けることがたいへん重要です。私たちは日頃発せられるその声に気付かないか「そんなに大したものではない」と見過ごしてしまいがちです。「わたし」の声をしっかりキャッチしてそれに寄り添い、交感する。「わたし」が本当に何を考え、どう思っているかを知る。断絶してしまった私と「わたし」との邂逅そして和解、それがセルフセラピーなのだと思います。

ある日「セルフセラピーの具体的な方法って何だろう」と考えていましたが、生活を見渡してみると実にたくさんのやり方があることに気付きました。もし自分がそれを好んでいるなら、さまざまな行為――例えば自然に触れること、書く(描く)こと、コミュニケーション、瞑想や内観、体を動かすこと、片付け 、内省、おしゃれ、学ぶこと、夢を思い浮かべること、そして休息――などがセルフセラピーになります。“私の好きなこと”が自然に私を癒してくれるのです。その際「自分を気にかけ、いたわる気持ち」を念頭に置き、そこに取り入れます。

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例えば絵を描くことが好きなら「アートセラピー」という代表的なセラピーの方法があります。パステルやクレヨンなどの大きくのびのびと描ける画材で自分の思うがままに描いていきます。アートセラピーに限らず、いい出来かどうかや人からの評価を気にする必要はありません。これはあなたのためだけの場、あなたのためだけのセラピーなのですから。
その際、つぶさに自分の心を観察しながら取り組んでみてください。「わたし」は何を言っていますか?最初は上手くその声が受け取れないかもしれません。もし「面白くない、つまんない」と言っていても落ち込まず「わたし」の声をちゃんと聞くことができた自分を褒めてください。その時はやり方を変えてみるか、アートセラピー以外の方法を模索してみるのもいいでしょう。
なかなか自分に合ったセルフセラピーの方法が見つからないこともあるでしょう(ちなみに私の経験では「自分が普段からやっていること」がまさに私に合ったセルフセラピーの方法のひとつだと何年もかかって気付きました。普段からやっていることの中には「好き」と意識できないほど自分にぴたりと寄り添っているものがあるようです)。それでも「わたし」は自分の声に耳を傾けようとしてくれているのを喜び、距離が近付いていきます。
(話が脱線しますが、アートセラピーは「普段から絵を描いているけれど好きかどうかよく分からなくなってしまった」方や絵のスランプの方にもおすすめです。普段の絵を描く時間とは別に時間を取り、思うがまま自由に描いていきます。走り書きでも落書きでも構いません。途中で終わっても下手でも意味不明でもいいのです。絵に対するあなたの自由さを取り戻してください)

そもそも「自分の好きなことが分からない、見失ってしまった」という方もいらっしゃると思います。そのような方は自分の好きなことをひとつずつ探してリストを作っていくのをおすすめします。あなたの好きな色、動植物、音、運動、場所、曲、感触、食べ物、時代、芸術作品などは何でしたか?日頃から既に行っている活動(や休息)の中でセルフセラピーになりそうなものはありますか?特に準備を必要としないセルフセラピー(散歩、瞑想や内観、歌う、運動など)の中で興味を持ったものはありますか?「なんとなく」で構いません。実際に手に取ってみるのもいいと思います。頭の中で思い浮かんだことをメモしたら、次は家の中や外を歩き回り、気になるものを見つけてください。私は大きなショッピングモールや雑貨屋、文房具屋などへ自分の好きなものを探しに行きました。あなたの好きな服やアクセサリー、本、香りやアロマ、デザート、食器、文房具、映画、化粧品、画材、雑貨などは何でしたか?リストの中で何かあなたの興味をそそるものがあれば、ぜひそれを取り入れたセルフセラピーを試してみてください。試すうちに、さらに新しい何かへの興味が湧いてくるかもしれません。
リストがだいたいまとまったら、上で書いたように、少し時間をとって思うまま自由にその活動(や休息)へ浸ります。つぶさに自分の心を観察してみてください。本格的にやろうとする必要はなく「わたし」が喜ぶ範囲でじゅうぶんです。人がどう思うかよりも「わたし」がどう思っているかに耳を傾けてください。いろいろ試してみて「わたし」が心地いいと感じる、無理のない活動(や休息)を続けてみましょう。

現在の自分がセルフセラピーについて知っていることや考えていることをこのように書き出してみました。好きなことというのは私と「わたし」をつなげてくれるツールのようなものだと思います。心地よく、無理のないセルフセラピーで人はだんだん「わたし」に還っていきます。
とは言え私は施術者ではなく「自分を癒し、はぐくんでいきたい」という心の要望からセルフセラピーについて調べたり実際に行ったりして、自分の考えや思いをシェアしたいと思っているひとりの人間にすぎません。私が書いたものよりもっと自分に合う方法をあなたの心の奥は知っています。その声に耳を傾けていてください。「あなた」があなたを最もよく導いてくれるでしょう。